それなのに、近頃、ぼくが朝にも午后にも仕事が辛く、学校でもみんなとも遊ばず、カンパネルラともあまり話をしなくなっているのを気の毒がって、わざと答えなかったのです。 「さあ、ごらんなさい。 一昨年修学旅行で〔以下数文字分空白〕 「お父さんはこの次はおまえにラッコの上着をもってくるといったねえ。
15灯台看守が「どうなすったのですか?」と訊ねると、「いえ、氷山にぶつかって船が沈みまして、子供たちを助けようとしたのですがボートの数は限られていて、他の小さな子供たちや親たちもいて、それでこのまま神の御前へみんなで行くほうが本当の幸せだと思いました」と青年が云います。
そして気をつけて見ると、そこらには、 蹄 ( ひづめ )の二つある 足跡 ( あしあと )のついた岩が、四角に十ばかり、きれいに切り取られて番号がつけられてありました。 衝撃の事実 ジョバンニとカンパネルラがしばらく列車に揺れていると、「白鳥の停車場」に停まりました。 ふと気がつくと、彼は丘の上で眼をさましました。
2またこの歴史的な惨事に配慮して、船舶事故のシーンのみ猫の世界ではなく人間世界に起きたこととしてリアルに描かれており、ジョバンニらと旅をともにする青年と幼い姉弟も人間の姿となっている(漫画版ではジョバンニ達と同じく猫として描かれていた)。 女の子は立ってそわそわ支度をはじめています。 ジョバンニとカムパネルラのペア5組10人で、BGMとともに、ペアが次々に右から左に駆け抜けて行くという趣向です。
11出演: 窪寺杏、 ほか 「本作品は多くのミュージカルが制作されてきたが、どれも納得できない」と台本の市川は語る。 乗っていた太平洋 を走る船が氷山に衝突して沈み、気がつくと銀河鉄道に乗っていた。 ジョバンニの同級生(ただし明言されてはいない)。
」 窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四 棟 ( むね )ばかり立って、その一つの平屋根の上に、 眼 ( め )もさめるような、 青宝玉 ( サファイア )と 黄玉 ( トパース )の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。 ザネリと一緒にいたカムパネルラは気まずそうにだまってこっちを見ています。
5ジョバンニはまっ赤になってうなずきました。 みんな一言も、ものを云わずじっと河を見ています。 なお、この入替えについては岩波文庫版に先立つ「宮沢賢治童話全集6」(宮沢清六ほか編、1964年、岩崎書店)の増刷版においてなされていたものである。
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