これが二人の出会いだった。 ところが、暴対法*の施行はヤクザのあり方を一変させ、因縁の敵との戦いの中、生き方を貫いていくことは一方でかけがえのないものを失うことになっていくー。 かねてから翼に目を付けていた加藤は翼を侠葉会に誘いましたが、翼がこれを拒否すると、加藤は「親父と同じ目に遭わないといいな」と捨て台詞を吐きました。
11笠井信輔 フリーアナウンサー 反社会勢力時代のヤクザをこんなに切なく描くとは! 家族との葛藤を綾野剛が歳を重ねながら熱演し、組長・舘ひろしのなんたる存在感、哀愁。
13そこへ、柴咲組組長の柴咲博が食堂を訪れます。 柴咲からも「家族を持て」と言われていた賢治は、由香を強引に抱こうとしますが拒否され、仕方なく電話番号だけ聞き出します。
ヤクザと一言で言っても、その本質はさまざまなはずで、 全てを「反社会勢力」と括ってしまっていいのでしょうか? 藤井監督は、2019年の賢治や柴咲組の姿を通して 「個性を殺され、社会から弾き出された人間は、どう生きればいいのか?」と問題定義をしています。 警察が来たので賢治たちはそのまま逃げます。 「今村の映像には演出が乗っているんです。
舘さんには撮影時本当にたくさんのことを教えていただき、僕の監督人生の大きな財産の一つとなりました。 賢治は憮然と睨みつけ、無言のまま食事を続けます。 「お父さんはどんなひとだった?」にどうやって答えるのか?どんな言葉が発せられるのか?不器用だった、バカなひとだった、やさしいひとだった、どうしても、ひと言では答えられない。
12母親も早くに失い、孤独な賢治は、荒れた生活を送っていましたが、柴咲組の組長、柴咲博と出会った事で運命が変わります。 前述したように、 社会から弾き出された賢治の姿を通し、多様性を認めない世の中に、問題定義をしているのです。 これが本質だと思いました。
柴咲は、自分の組では覚せい剤を扱わないと話しますが、強くは勧めませんでした。
まとめ C 2021「ヤクザと家族 The Family」製作委員会 1999年から2019年という変わりゆく時代の中で、ヤクザという存在を描いた本作。 第一章:1999年 出会い 派手な金髪に真っ白な上下で全身を包んだ19歳の山本賢治(綾野剛)。
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